伊豆に住み、八ヶ岳を巡り「空と森と水」の美しい風景を求めて・・・。 自然に包まれて暮らそう!---Martinのフォトエッセイ
by martin310
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真冬の高原でほんとにキャンプ?! 自作「幕内薪ストーブシステム」の実践レポート。


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以前の記事に記したように、冬キャンプ仕様の装備、自作の「幕内薪ストーブシステム」が完成をみたので、早速、予定していたスケジュールで2泊3日の初の冬キャンプへ出掛け、その効果のほどを実体験してきた。
天候はやや危ぶまれたが、何とか初日の設営時のみ雪に降られただけで、後の2日間はこれ以上ないような晴天の高原キャンプを満喫できた。
場所は「朝霧ジャンボリーキャンプ場」だ。冬季料金で安い上、ネット予約でさらに割引。けっこうお安く冬キャンプを愉しめた。しかも、超ガラすき、それもそのはず我々だけで完全貸切状態だった。冬場の平日、数日前まで降雪でクローズするほどだっただけに、キャンパーは誰も寄りつかず、サイトも1区画のみに限りオープンだった。


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▼ティーピー型ワンポールテントの効用

テントサイトは日陰に凍った雪が残るのみで、芝の上はやや湿っているがサイトの使用には問題なかった。雪上のテント設営などと覚悟もしていたが、それほどでもなく、ただ、設営時は寒風吹きすさぶなか、雪が舞っていて、濡れた芝の上は物が置けないのが難儀だった。濡れる上に芝の切れたものがこびり付き、とても不快だったが何とか二人でやり抜いた。

a0282620_16162884.jpg薪ストーブのインストールの為、今まで長年使っていたドームテントが手狭で使用に耐えないので、急遽、大型のワンポールテント(North Eagle ワンポールテント BIG 420 NE168)を購入し、この日の為に間に合わせたので、もちろん初張りだ。一度も収納バックからも出してないで、いきなり現地に設営とはちょっと無謀だったが、八角形の円錐形に中心のポールを立てればという基本単純な構造なので、無理なく立てることができた。
4.5×4.5メートルという広さと、最高点が3メートルある空間の大きさにははじめてながら驚いた。インナーを取り外したアウターのみの土間仕様だが、たった1枚の布から、こんな広々とした居住空間が生まれるのは、実感としてマジックのようだ。
車に満載してきた荷物をすべてこの場に移しても、十分まだ余裕がある広さは、タープを追加して張る必要がないとみた。幕内で調理も暖をとることも就寝もすべて出来るし、風の強さやましてや外の寒さからタープ使用の活動はないだろうと考えたのだ。
テント(BIG 420 NE168)のアウターは頭頂部に4箇所ベンチレーターがあり、下部の裾はスカート状に地面との間が数センチあいている。換気については申し分ないほど、薪ストーブシステムの導入は向いている。と、いうより、常に外の風に合わせてスースーと外気が幕内を動いている。この地べたに夜は寝るのだから、とてもクールな環境だ。(寒)


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▼やはり凄かった幕内薪ストーブの威力

さて薪ストーブシステムの設置だ。図面を引いてまで何度も検討を重ねてきた甲斐あって、位置も寸法も予想どおり狂いなく収まった。煙突の外出しも見事に安定して、テントのロープの張りと一緒に、煙突の4本のロープの張りラインも美しいほどの景観だ。ストーブに火入れをして、外に見に行っても、その煙がたなびく姿は実に満足な光景だ。しばし腕組みして見入ってしまう。(寒気にほだされてまた急いで中へ入る)

a0282620_1617245.jpg煙突の横1.4メートルと縦2.2メートルの煙道はかなり効率がいいようで、ストーブ内に薪をくべてもいっこうに幕内には煙が漏れずに、見事に吸気されるように煙突に吸い込まれて上がっていく。燃焼が最大になると、ボッボッとまるで蒸気機関車の音のような吸気音がする。
ストーブ台の高さは予想どおり、チェアーに座って薪をくべたり火の管理をする焚き口を覗くのにはちょうどいい高さになった。ストーブの下に敷いた「ステンレス ストーブ台 AS-81」は、実に見事に遮熱効果を発揮し、その下の自作の木製台座にはまったく熱が伝わらずにいる。

横出しの煙突部分に付けた「ロックウール保温筒」もいい働きをし、手でさわってもほのかに温かいだけに断熱している。三角の合掌つくりのバッフル板にも熱はわずかしか伝わっていず、幕布にはいっさい影響がなく、安全な配管システムが証明されたようだ。
4点でロープ固定したロング煙突は、時折吹く強い風にもまったく問題なく煙突の垂直を保った。

薪ストーブの威力はたいへん頼もしく、外気温マイナス2~3度の早朝でも、焚き始めれば幕内は俄かに25℃を超えるまでに暖かくなる。これに太陽の輻射熱も加わると、あまりに暑くて両出入り口を全開にして、まるでタープの下にいるような風通しのいい感じにしないといられないほどだ。
ストーブ前に陣取って、延々と火の番人を決め込んでいる自分は、ストーブが発する輻射熱のあまりの熱さに、時折外気で涼みにいくほどなのだから凄い熱量なのがわかるだろう。もちろん、幕内では上着は不要、さらに腕まくりをするほど暖かだ。


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▼火というもののありがたさ

もともと家に山のように残っている廃材木を、薪として消費しようと思い立った冬キャンプの幕内ストーブシステム。買えば高価な薪が、いくらでも無料で既にあることから、思い切り燃やせる楽しさ。
薪用の木ではない、パイン材の木っ端の数々は、それこそ火持ちはよくなく、すぐに燃えてしまうため、頻繁にくべる必要があって忙しい火の番人なのだが、これによる余裕で暖を取れるありがたさもそうだが、ストーブの上でするストーブ料理には、なぜこれほど食べ物が旨くなるのか、まるで魔法のような美味至極の効能があることにも驚きを禁じえない。

a0282620_16204717.jpgついでに買った塩パンや値引きされたバターボールパンなど、安くてシンプルなパンほど、ストーブに網でちょっと焼いてから食べると、見違えるほどの旨味を発揮し出す。
キャンプでは定番の肉類は我が家ではキャンセルで、海鮮類や野菜類を鉄板で焼いて食べた。これももちろん塩か醤油のみのわずかな味付けだけで十分に感動ものの旨さだ。火というものは、元来、このように自然の味をそのまま旨味に変える力を持っているのだろう。キャンプという環境が食べ物を旨いと感じさせるというのだけではなく、明らかに火というもののマジックがここにはある。
少食・微食の食生活を実践する我が家では、よくあるキャンプ料理のグルメ版にはまったくそぐわないほど、シンプル料理の献立だったが、どれも声をあげるほどのおいしさを味わった。

a0282620_16173744.jpgそれと、このキャンプ場はバナジウム含有の富士山の湧き水がすべての水道から出ている。今は凍結防止の為、文字通り流し放しで湧き水状態だ。これを汲んでキャンプケトルでストーブにかけておくと、いつでもお湯が沸いている。お茶にしている「阿波番茶」にしても、ミルで挽くコーヒーにしても、焼酎のお湯割りにしても、まあどれほどまろやかでおいしいものだろうか。
水自体もそうだが、これをストーブの熱で沸かすことで、そうとうに柔らかく甘みのある飲み物に変えてくれる。昔の人たちが飲んでいたお湯とは、こういうものだったのだと感慨無量だった。

あらためて本来の天然の「火」というもののありがたさと、それを持つことで快適に過ごせる人間の営みを思った体験だった。現代は熱源であればガスでも電磁波であっても何でもクリーンで便利なものを選ぶが、やはり原点の「火」に立ち返ることで、生きるということや暮らしということを通して、自然への感謝の念が沸き立つような幕内ストーブ体験だった。


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―つづく―
by martin310 | 2015-02-21 16:28 | ∟朝霧ジャンボリーC
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