伊豆に住み、八ヶ岳を巡り「空と森と水」の美しい風景を求めて・・・。 自然に包まれて暮らそう!---Martinのフォトエッセイ
by martin310
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キューブキャンピング仕様、"Marthin Island version"・・・手作り感溢れる車に改装中。


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初めての真冬のキャンプと車中泊で体験した、キューブの荷物の積載量とその配置の問題で、やはり室内だけでは解決せず、どうしてもルーフ上のスペース、ルーフキャリアの使用がどうしても必要だと実感した。
そこで、いつものとおり、出来るだけ経費をかけずにプランを実現できるよう、低価格のベースキャリアとルーフラックをネットショップで探した。(なにせ年式の古くなったキューブに新品のキャリアを付けざるを得ない訳なので)で、「TERZO」ホルダーEH289&バーEB6&フットEF14BLセット「INNO」アルミラック80「IN556」を購入。

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だが、サイズと価格本位で選んだだけにベースキャリアとルーフラックをメーカー違いのものの組み合わせとなった。取り付けは大丈夫なのかと疑問だったが、やはりバー自体の幅と厚みが微妙に異なるようだ。
実際現物が届いてから設置してみたが、どうもベースキャリアのバーとルーフラックの金具が完全な接合にならない。
そこで隙間を埋めるためにゴム板をカットしてスペーサーにしてなんとか固定できたが、まだ横のスライドの可能性があり、一応、横ずれを防ぐためにあり合わせの金具をストッパーにした。やはり、あたりまえだがこういうセットものは同一メーカー品で揃えるものだ。構造は同じようでも微妙に規格が違う。よくよく調べたら別のショップで、もう少し出せば「TERZO」ルーフラック スタンダード[EA303]というのがあったことが判明した。(最安値のショップがまだあったのだ)これなら問題なく取り付けられ、しかもルックスももっといい。だが時すでに遅しだ。ケチると碌なことがない。

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a0282620_20245187.jpgそれからこのルーフキャリアを利用して、カーサイドタープを張れるようにしたいとも考えていたので、車のサイドにタープをつなぐためのポールを設置した。(カーサイドオーニングなぞと高級なものを取り付けられる訳がない。これも自作が当然)
これにはイレクターパイプを利用し、U字型金具とステーでルーフキャリアに固定した。これがまた不思議なくらいサイズがベストマッチ。28Φのポールの太さにアールがぴったりだった。(ネジ部がちょっと長いが)
長さ1500ミリのブラックのイレクターパイプにエンドキャップをつけ(タープの幅から1500ミリでちょうどで、カットする必要もなかったので)。


a0282620_2025746.jpgさらに、タープをこのバーにセットするのに、カラビナの小さいものをワイヤーで4ヶ所とめた。これでタープをワンタッチで取り付けることができる。
仕上げにパイプに「THULE」のロゴを貼った。(ステッカーは自作)
自作カーサイドタープ用のバーも、まるで「THULE」の純正に見えるかも。?!
これで「TERZO」「INNO」、それにダミーの「THULE」と、三社合体のルーフシステムとなった。


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a0282620_20294848.jpgさてこうやってマイカーをキャンピング仕様にと手を入れて来ると、さらに興が乗って外装のカスタマイズにエスカレートしていく訳で、まずはアウトドアメーカーのステッカーで雰囲気を盛り上げ、サイドステップ(ドアの下部)にもオリジナルロゴなどを入れることになる。
ステッカーは純正のもの("snow peak"と"CHUMS"、"patagonia")と、自作のダミー("GREGORY"と"Coleman")を混合し、サイドステップには、まずはカッティングシートの艶消しブラックを貼って、そこへオリジナルロゴを貼り付けた。(なんと、"Marthin Island version"だ!)

a0282620_20295986.jpgカッティングシートでボディの一部をブラック仕様にしたのもはじめてだが、なかなか精悍な感じが出るものだと思った。割と貼りやすい部位だったからできたが、水張りで地面に寝そべって貼るのだから、作業はけっこうなものになる。これで曲面がもっとあったらちょっと無理だったかもしれない。
自作のステッカーも、艶消しタイプにしたのだが、やはり黒の濃度がプリンターでは出ないので、質感がどうしても純正とは異なる。

タイヤも夏タイヤの新品(もちろん激安の韓国製)に交換して、リヤウインドにスモークのフィルムも貼り、今までどノーマルだったキューブ君が急にイメージチェンジをはかったようだ。
早速、明日はこのカーサイドタープで高原ランチなぞしてみようと思っている。

※ちなみに、自作ステッカーのオリジナルロゴの原画像はこれ。
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by martin310 | 2015-03-25 20:41 | ∟キャンプ系 DIY | Comments(0)

おお、なんとバンパーのへこみは自分でも直せるのだ。大雪で負傷したキューブの右頬の復活。


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a0282620_14262199.jpg▲これは我が愛車(車中泊仕様&キャンプ道具過積載仕様)キューブの、負傷した右の頬の画像である。
何を隠そう、これは去年の2月の史上稀なる豪雪のときにスピンして、無残に側溝に落ちた際に受けた名誉の打撲の結果なのである。そう、あの関東甲信越を真っ白い分厚い膜で覆った忌まわしき雪害の仕業なのだ。(→衛星からの画像:このまっ白いところが雪で覆われた地帯。伊豆半島も北半分は白いのがわかる。当時、こういう記事を書いていたので参考に)

とはいっても、スタッドレスにさらにチェーンまで巻いて、超慎重運転をしていたにもかかわらず、ふいにぐるっと45度くらいスピンしたままじわじわと滑り、見事に側溝にゆっくりと右前輪が落ちていったのだから、雪のせいでもあり、自分の危険回避能力の弱さでもあり、単に運が悪かったのかもしれないが、いずれにせよ、人生初めてレッカーのレスキューを豪雪の降りしきる中待つという経験をしたときの傷である。側溝の壁に接した右バンパーの角が見事にエクボ状態にへこんだ。だが、年季の入った車ゆえ、買い替えのタイミングがそう遠くなく見通せる時期でもあったので、わざわざ高い修理代を払ってまで直そうとは思わなかった。なので、このままその後1年間、名誉の負傷を世に晒しながら走っていたのだ。

車のバンパーの凹みを直す方法『誰でもできる!』 |Bumper car repair


まあ、どう見てもバンパーの全とっかえとその塗装なのだろうから、決してお金をかけたくないと直すことは諦めていたのだが、たまたま「ソータロー」氏の動画を見ていたら、なんとドライヤーの熱で柔らかくすれば、ぽこっと見事に復元できるのを知って、おお、願ってもないことだ、よし!自分でやろう、とさっそくいろいろバンパーの外し方などをネットで調べて挑戦することにした。
だが、「みんカラ」にあるようにはうまく外せず、まず、グリル自体もピンの外し方がわからず挫折。仕方なく、バンパーは外さずそのままで、タイヤハウスのカバーをこじ開けて裏側から棒で押しながら直すことにした。


a0282620_1428262.jpgドライヤーの風はそのままでは外側に広がってしまい、なかなか局部を温めにくいので、ワンコの首に付けるカラーを流用してドライヤーに取り付けて根気よくへこみ部分を温めた。(ピンクのカバーがそれだ。なんとワンコの首の太さとサイズがぴったり)
内側から棒でゆっくり押し出していくと、ある瞬間、ぽこっと見事に元に戻るのだ。感動!凄い!
30センチ四方くらいのへこみ箇所を順次直していった。柔らかくなるとけっこう復元力がある。なんだ、こんなに簡単に出来るのならもっと早くやっていればよかった。
もう少しわずかなへこみがあるが、ちょうどバンパーの裏の角にはウインドウォッシャーのタンクがあるので、それが邪魔してなかなか思うように手が入らず棒の操作ができない。なので、もうこのくらいで上等と作業終了にした。


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まあ、完全ではないが、遠目では今までのようには目立たないくらいになった。なにせ、ぺこんと奥にへこんだのが元に膨らんで球面状になっているのだから凄いものだ。これは大衆車用のペラペラの樹脂を使ったものに限って温めると変形するらしいが、逆に熱硬化性のものもあるのですべてではないらしい。とにかくよく出来ているものだと現代のプラスチック製造技術に関心しきり。

何でも自分で出来ることはD.I.Yする主義は、今回もかかった経費0円にて無事作業終了し、効果は見る限り歴然としたものになった。
それにしてもこのキャンプ用デリバリーカーは、あちこち細かい傷を負っているが、それも使用用途的には十分。かえってワイルド感を醸し出している。さらにルーフキャリアやカーサイドタープ用バーの設置など、ますますアウトドアテイストな車になっていく予定だ。
走行距離なんと26万キロを超え、まだまだ現役で、いっそう野性味を増して山や川や海へと我々を運んでくれるはず。頼もしいキューブ(Z11系)だ。
by martin310 | 2015-03-20 14:44 | *D.I.Y

ミモザが満開・・・冬枯れの中でただ一点、明るく黄色に染まるマイガーデン。


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冬のあいだ寒い寒いとすっかり庭仕事を怠けていて、そろそろ春の支度でも手を掛けていかなくてはと思っていたら、剪定もせず放置しっぱなしだった庭先のミモザの木が、溢れるほどの花房を点け、濃厚な黄色に輝いていた。
冬枯れた色のない庭先で、このミモザの黄色い花の大群がひとり息を吐いているようだ。毎年、我が庭ではこのミモザの黄色が、春の訪れの第一陣のように彩りを与える。

a0282620_14471579.jpgミモザは幹が柔らかく、あまりに枝が密集すると、自重で曲がってしまう。その上風の強い我が家では、強風の度に頭を激しくもたげるようになる。なので、細い丸太で支えたが、今やその添え木より幹が太くなり、支えなしでも立派に自立するほどになった。もはや幹は両手で掴むほどの太さになり、当然枝ぶりも豊かでそれ故花房のつきがもの凄い。
何も手入れもしてあげないのに、これだけの威勢のいい花つきを見せてくれる、ミモザのけなげな姿が愛らしい。当初細い枝木をこのあたりにと植えた頃からすると、見違えるほどの大きさになり、すっかり今では我が庭の春先の主役になった感があるほどだ。
ミモザが終わるとムスカリあたりが花を点けはじめる。その後は続々春の花々が開花する。

a0282620_14472839.jpg遅まきながら、芝生のエアレーションや肥料撒き、目土入れなどを行った。また例年通り、鮮やかな緑の絨毯を見せてくれるようにと。
傾斜面を掘り返して自分で張った芝なので、どうもまったくの平坦ではなく、手押し型の芝刈機があるのにそれではうまく刈れず、ツレは自分の仕事としてハンディなバリカンタイプの芝刈機を購入し、今年の芝の手入れに今から意気込んでいるようだ。(何やら、隣家の芝の出来栄えに闘志を燃やしているよう。これで役割分担が確定してありがたい)

それから、西側の庭のキッチンガーデン(小さな木枠で囲んだミニ畑)も、堆肥と有機肥料を入れて耕した。しばらく置いて、春野菜の種を蒔こう。
庭先で採れたわずかばかりの旬の野菜が、食卓に少し色を添えるのもうれしいものだ。自宅の庭で出来た無農薬野菜は、ことのほか新鮮で味わいも深い。

a0282620_14473817.jpg木にしろ、花にしろ、芝生にしろ、野菜にしても、土が生み出してくれる産物は自ずと暮らしを豊かにしてくれる。
D.I.Y 同様、自分で出来ることは自分の手で・・・というのが自分のモットー、というか、それが一番納得がいくし、安上がりだ。手と頭と気概があれば、そこそこの手づくりの豊かさを持つことができる。

今年も大いにハンドメイドライフを実践していこう。


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by martin310 | 2015-03-16 14:48 | ガーデニング

東伊豆・稲取高原で“オーシャンビューお座敷ランチタイム”:強風吹き荒れる中、海の絶景を愛でながら


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猛烈な超冷たい西風が吹き荒れる中、空はあまりによく晴れているので、念願だった「車内お座敷ランチタイム」に東伊豆の“稲取高原”に向かった。
とはいっても、本当は以前から行ってみたいと機会を伺っていた稲取の“細田高原”に行ったつもりだったのだが、ああ、勘違い!
てっきり帰るまでそのお目当ての“細野高原”だと思っていたのは、やや位置の異なる“稲取高原”であったことを知った。(このページを見て、“細田高原”の風景に釘付けになったのだが、行ってみると風力発電の大プロペラなどが林立してどうも様子がちょっと違うとは思ったものの、あとはうやむやに・・・てっきりここだと思い込んでしまったのだ)

まあ、どちらにしても壮大な東伊豆の海に大パノラマが見渡せるここは、まさに絶景だ。それだけに、強風の度合いも半端ではない。
場所を決めて停めたものの、大風に車体がぐらぐら揺れる。不安定な中で心理的にも不安感がやって来て、まるで誰かに面白がって車を揺すられている気分になって、思わず「もう、やめてくれ!」と口ごもったりするほどだった。


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▲これが以前からやってみたいと思っていた、リアウインドーを活かしたオーシャンビューだ。この風景を愛でながらランチをいただくという贅沢ぶりである。(だが、強風にこのウインドー風景もときおりぐらぐらぶれるのである)


a0282620_11344756.jpg急に朝に思い立ったプランだったので、メニューはこんなチャンポンで済ました。刻んで持っていった野菜類に、イカとチクワを入れてあっというまに出来上がり、シェラカップによそって食す。

残っていたバターロールもちょっと焼き、あつあつでいただく。
外は晴れてはいても、猛烈な寒風が吹きすさぶ中、カセットコンロながら火でほんのちょっと調理するだけで、こんなおいしい食事ができるのは、実にありがたいものだと、しみじみ思いながら頬張るのだ。

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a0282620_11392241.jpgこんなことが出来るのも、以前の記事でその改造の模様を記したように、後部座席を取り外して、車中泊用に床を設けたお蔭のお座敷ランチなのである。
天井が低く、やや背を丸めながら胡坐をかいていただく昼食ながら、外に広がる天空の景色に見とれながらのランチタイムは、これ以上ない至極のシチュエーションだ。
それにしても、我々の場合、極寒のキャンプや、強風のランチなど、過酷な条件の中でのイベントが多いなあと、ツレと語る。ああ、また猛烈な風で車が揺れる。勘弁してくれ~と祈る思いだ。


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▲食後はもちろん、ミルで挽き立てのドリップコーヒーだ。ミニテーブルを置いて、キャンプ用座椅子にもたれて、ほっと一息。
見ようによっては、豪華なビュッフェに居るように見えるかも・・・。これがまさか旧型キューブの後部荷室とは。車外からはまさかそんな中でコーヒータイムとはと、誰も知らない。こんな狭いところでと、二人で笑う。


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▲狭いながらも快適な車内。フラットなカーペット敷きの床は、なんとか足を伸ばしてリラックス。
外はまるで牧場の柵のようなのどかな風景。だが、本当はトイレの真横だったりして。


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▲決死の思いで車外へ出て、ここからの風景を撮影。ちぎれるほどの冷たい風に、5分が限界。カメラを構えても強風に揺らされる。
海上に浮かぶ島は大島。風で三角波が立って、沖が白く見えるほどだ。


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▲こちらは伊東方面を望む。ぽっこりした小山は、大室山だろう。静止画だとこの恐ろしい風の強さがまったく感じられない。早く車内に逃げこまないと、早々に退散する。


これで味を占めた“オーシャンビューお座敷ランチタイム”は、また次回、場所を移してどこかで実施しようと、さらなる絶景ポイントを探しているところだ。
車というアイテムも、ちょっとした工夫次第でまったく今までとは違う使い方が生まれ、それによる休日の愉しみ方も随分とヴァリエーションが増えるものだ。車のリアウインドーの活用は、こういう愉しみにつながるのだというのを示したと思っていたことが実現できて、なかなか満足な小トリップだった。
by martin310 | 2015-03-12 11:43 | ∟デイキャンプ(6)

馬籠宿を歩く。藤村の「夜明け前」の文学世界が蘇る感がある場にて・・・。


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▲恵那山の懐に抱かれたような馬籠の家並み。懐かしさが込上げるのは、潜在的郷愁によるものなのだろうか。


以前、阿智村の信玄公の遺骸を安置した寺と伝えられる長岳寺まで来たことはあったが、馬籠宿まで足を踏み入れたのは今回がはじめてだった。
とはいえ、ついぞ観光する目的はなく、行きたかったのは藤村の島崎家の菩提寺・永昌寺にある藤村の家族と同父の墓だった。特に、藤村が小諸時代に相次いで失った3人の娘のうち、長女のみどりという子の墓前に参りたいと、ただ意味もなく気持ちが動いていたからだ。なぜか、この7歳で亡くなった子が不憫でならなく、その思いがはじめての車中泊の旅の地へとこの馬籠を選ばせていた。

a0282620_14593383.jpgもちろん、ほとんど展示物は「新潮日本アルバム」の島崎藤村編で見て知っていたものだったが、馬籠の藤村記念館も見ておこうと思った。(小諸の同記念館には既に行っている)
馬籠宿の石畳に足を踏み入れて思ったのは、画像ではいくつか見てはいたが、実際かなり精巧に整備された街並みであることを実感した。明治と大正の大火によってほとんど家屋は焼失してしまったものの再建にしては、街並みの全体像が景観や構造的にも完成度の高さを感じさせるものだった。
観光資源としての整備事業の最たる良好な結果として、この“フィールド博物館整備事業”が成果をあげているのだろうが、建物のひとつひとつ、その意匠や経営スタイルにおいても、実際の事業が成り立っているのにも感心するところだ。ここまで土地の人々と自治体の協働がまとまりをつくることで実現できているのだろうと、坂が延びる石畳からファインダーを覗きながら思っていた。

古き宿場の面影を残すアングルがあちこちにあって、やはり画像におさめておきたい衝動にかられる。家並みの空いた場所から望める恵那山の風景と相俟って、なぜか不思議と懐かしい感慨が湧いてくる。
そういえば、国道から馬籠に入って最初に恵那山を含む屏風のように取り囲む山容を見て、はじめて見ている風景のはずなのに、懐かしさが込上げるようなものを感じたのもなぜだろうと思ったものだ。

街道裏の小さな小高い丘にある島崎家菩提寺の永昌寺の墓所も、とても好ましいものに思えた。恵那山を背景に田園風景が広がるそこは、竹林のあいだにほっとするように墓石が並ぶ場だった。

やはり作家のふるさとと、作品の世界とは、切っても切れない深いつながりがあることを実感した。特に、「夜明け前」の作品世界は、この馬籠や木曽路を体感せずにはどこかリアリティに欠けるように思える。
土地を知るというのは、視覚的なものもそうだが、景観や事物のすべてによる波動的臨場感が不可欠なものだ。その意味でも今回の旅で、しっかりと馬籠の「場」の実在が意識と脳裡に組み入れられた感がある。


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▲豊富な水と坂を下る水路で大きな水車を回す光景。馬籠下から入ると最初に迎えられる「桝形」あたりのシンボル的存在。


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▲清水屋資料館。藤村の作品「嵐」に出て来る「森さん」こと原一平の家とのこと。藤村の書簡、掛軸、写真などをはじめ、江戸時代に宿場として栄えた頃よりの宿場「馬籠」の生活文化史ともいえる数々の遺品を展示。


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▲水車小屋のすぐ上の「坂の家」(食事処)。


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▲永昌寺への道の曲がり角の手前の但馬屋(民宿)。当時の旅籠の風情が濃厚に漂う。


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▲郵便局あたりから馬籠上の町並みを望む。


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▲永昌寺の石柱。「夜明け前」では「万福寺」として登場する。


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▲馬籠本陣跡に建つ藤村記念館。建築についてはこちらが詳しい。


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▲馬籠上の家並みの途切れたあいだからの恵那山風景。
by martin310 | 2015-03-09 15:00 | 車中泊の旅

はじめての車中泊の旅。宿泊料無料はやはり画期的だ!・・・だがそれなりにしんどいものでもあり。汗。。


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▲妻籠宿から見た「恵那山」(2191m)の雄姿。


車中泊仕様の一応の準備が整ったところで、さっそく以前から、行くのならまずはこの地方と思っていた、一泊二日の車中泊コースを巡った。

犬連れの泊まり旅は、到底条件が限定される為、まずキャンプかそれに近いもの以外は考えにくい。ペット同伴の宿泊施設なぞ、もともと経費をかけたくない心情からは、まずもって設定範囲にない。やはり、どんなに狭くても、二人と一匹が軽量装備でお気軽に泊まれるというのは車中泊以外にはない、・・・と、いうことで、日程もフリー、予約などなしの勝手きままな行き当たりばっ旅が可能な車中泊というスタイルは、考えられる当然の帰結のようだ。

だが、もともと車中泊に適した車など所有しているはずもなく、幅も長さも高さもあるワゴンや商用バンタイプなら、なにもこんなに創意工夫してあれこれ手づくりしなくてもいいのだろうが、我が愛車は年季もいって、使用程度もすでにご老体の部類なのだが、またこれも愛着あり、問題なく走れるうちは、そう簡単に買い換えたくもない。
なのでD.I.Yした床下収納で上げ底になった就寝スペースに、荷物にまみれながら、二人と一匹が「川」の字ならぬ、「パ」の字になって寝息を立てるのである。

向かった先は木曽路の馬籠島崎藤村の故郷であり、「夜明け前」の舞台であるのは周知のとおり。この地の空気に触れたい、恵那山の山容を眺めてみたいと、島崎家の墓参も含めて、「木曾路はすべて山の中である。」という「夜明け前」の世界へ旅立った。
(※参考:松岡正剛氏の千夜千冊の「夜明け前」の評はなかなかお薦め)


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▲これが今回の旅の周遊ルート。静岡、長野、岐阜、山梨と4県にまたがり、南アルプス、中央アルプスをぐるっと右回りに一周するような行程だ。高速は、都市部の混雑エリアをショートカットするためだけにわずかに使い、あとは山中を分け入る山路ばかりの国道を好んで進む。行き交う車も珍しいほど閑散としていて、専用貸切のように我々のみが急峻な林道のような渓谷の側道を行く。
なかには国道というイメージからはまったくほど遠い、すれ違いもままならない狭小な道路がくねくねと深い山の中に続くところもある。それでも忘れた頃に、確かに国道というように標識が小さく立っている。これが国道とはと驚きながらも、一向に「P」エリアさえない、もちろん店舗さえない、限界集落的な村々を掠めて走る。
天竜川を遡上し、残雪が層をつくる山岳路を眺めながら、中央アルプスを越える峠道を経て木曽路へと下りる。

日が暮れる前に阿智村へ出た。寒い木曽路で一泊する前に昼神温泉で湯に浸かった。(思いがけず“湯ったり~な昼神”という日帰り温泉でワンコイン入湯を得た。けっこういい施設でいまどき¥500とは実にありがたい)

すっかり日が暮れて、国道19号の道の駅「賤母(しずも)」に到着。
当初宛てにしていた場所はまだまだ相当先なので、時間的にも無理があり、先には行かずこの場に決定する。
トラック軍団が仮眠しているが、一般者の車中泊者はいないようだ。一番端っこに停めて宿泊準備に取り掛かる。

荷物は厳選してきたつもりだったが、結局使わないものも多くなり、床下の収納場所以外は上に出しておくほかなく、その量のかさばりに狭い室内で収集がつかず悶々とする。
テントのように広ければ、荷物は脇に集めておけばいいが、ほとんどが就寝スペースになる室内では、荷物を寄せておく場所がなく、夕飯の準備もあり、脳の中は混乱の極みにパニくるのである。ワンコも一区画を占有し、キャリーの中で安眠させなくては、自分たちも眠りに着けない。
夜はしんしんと冷えて、外気温は4℃くらいだろうか。
それでも温泉効果が持続して、ありがたいことに体はぽかぽかして暖かい。


a0282620_22163398.jpg自作ウインドーシェードを窓に固定した室内はこんな感じ。すべてのウインドーを目隠しした状態は、思いのほか独立した空間になり安心感が増し、外の世界のことは忘れてしまうほどだ。
トラック軍団のアイドリング音や、国道を疾走する車両の音は少し聞こえるが、眠れないほどでは全然なく、二重のシュラフにさらに上掛けした中にもぐれば、立派なねぐらになって安眠できそうな気配だ。
だが、なかなか眠気が来ず、何度も寝返りを打ちながら時間が過ぎるのを待つ。ツレはすでに夢の中のよう。ワンコかツレか、どちらの寝息か判別がつかず。そのうち気づいたら自分も同じ夢の中だった・・・。


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▲これが早朝の道の駅「賤母」の光景。
朝はさすが木曽路、気温は2℃まで下がったが、前回の朝霧高原の冬キャンプのマイナス2℃の寒風下よりは全然ましだ。ワンコも朝までぐっすり寝ていたようだ。(顔のすぐ横にワンコのキャリーがある。ここまで犬と接近して寝たのはじめてだ。自分が犬になった気分だった)
シェードの下のガラスはけっこう結露しているので、朝一にエアコンでまずは除湿暖房する。


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▲朝食の準備へ。
カセットボンベの「ガスピア」が活躍。室内が狭いのでこれだけでもかなり暖かくなる。


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▲もちろん、自作の車内ミニ換気扇も活躍。
湯気を近づけると、ちゃんと排気しているのがわかった。(一応多少は役に立っているようだ)
調理と暖房の換気はこれで少しドアを開けておけばOK。


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▲カセットコンロでまずはお湯を沸かす。
荷物を脇に積み上げながらの朝食の準備だ。朝日が射して徐々に室内も暖かくなる。

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▲感度の安定と音質がいいとのレヴューから3バンドラジオはSONYの「ICF-SW11」にした。だが、よほどここはFM波のロケが悪い山間部と見えて、なかなかよく聴けない。家では今まで聞こえなかった放送局がいくつも清澄な音で聴けたのに残念だ。


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▲朝は簡単な野菜スープで。
シェラカップで食べる、車中泊明けの食べ物は実においしいい。バターロールも軽く火で焼いて食す。モーニングコーヒーは豆からミルで挽いて淹れる。う~んと唸りながら「うまい!」を連発。

天気は朝から快晴で、まわりの山々は残雪が白く輝く。ここからほど近い馬籠宿へ向かう。


旧型キューブ(Z11系後期)で、こんなかたちで車中泊している人はまず希少だろう。なにせ他にいくらでも適した車はあるはずで、キューブにこだわる理由もない訳で、自分たちもやはり広々した定番のハイエースクラスのベース車が最良だろうと思う。だが、そこは今あるものを生かそうとする我が主義がそうさせる。出来る限り出費をせず、現況で創意工夫して旅を愉しむ――そういうこだわりがこうもさせるのだ。だが、結局、備品を揃えるうちにどんどん出費がかさむことに・・・。

でもまあ、これで旅自体は交通費と食費くらいしか出費はなく、楽々ローコストな旅を実現できたことは確かだ。これを契機に次なる旅で、さらにエリアを広げて行こう。2泊3日コースはさらに遠くまで行けるはずだ。


a0282620_22215282.jpg※床下収納はいいにはいいのだが、荷物の出し入れにはその度に難渋する。なにせ、床板を取り外すには、上の荷物をどける必要があり、もちろん自分も同乗者も外へ。
一旦、車外に荷物を置いてから蓋を開け、同様に仕舞うときも同じで、この作業は雨が降っているときはまず無理だ。しかも、床下に入れてしまったものは後で容易には取り出せないのが玉に瑕。(汗)
これにルーフキャリアが如何に利用価値があるかはこれからだ。
※写真は、愛知県東栄町の大千瀬川上流にある「煮え渕ポットホール」付近でランチをしたときの様子。(必要な荷物を外に出しての昼食調理)


でつづきは・・・。
「馬籠宿」のフォトギャラリー編になる予定。


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by martin310 | 2015-03-06 22:27 | 車中泊の旅