今年は真冬のキャンプ以来、どういうわけか、今までずっと冬眠というか、封印というか、キャンプ自体年に一度行くか行かないかのようなものだったのが、いきなり熱を帯びたようにアウトドア志向のまま、さらにエスカレートしそうな勢いで次の計画などで頭を悩ませている有様だ。
新緑がまぶしい絶好のキャンプシーズンが到来したのと同時に、我が庭先を眺めてみると、どうだろう・・・そうこうしているうちに、みるみる初々しきグリーンが全体を覆い、ちらほら春色の花たちの点景も目につくようになっているではないか。
かつてガーデニングに没入していた年は、あれこれと新苗を植えて庭作りにいそしんでいたのに、今年の変わり様はそんな眼前の庭を越えて、遙か理想のキャンプサイトに意識は飛んでしまっているのである。
だがどうして、さほどの手入れもしてあげずに、気ままにほかのことにうつつを抜かしている庭主を尻目に、花々はまったく自分のペースでもの言わずきれいな姿をどんどん成長させている。
どこに何を植えたかも記憶が定かでない頼りない庭主に、毎朝、新たな花の開花で驚かせてくれているのだから、小さくともけなげに咲く花たちに感謝の意を表したい。
バラの一番花が咲いた。
ゾウムシの攻撃に、何本かの花芽をやられながらも、まずは真紅の花のひとつが鮮やかな色を見せてくれた。これから続々、他の色が準備されているようだ。
門柱代わりに敷地の入り口の左右に配した黄モッコウは、今年も花数豊かに元気な存在ぶりを示してくれている。バラ軍団は、この黄モッコウの盛りを過ぎると、後からあとからつるバラがたちが後に続く。
庭先が彩鮮やかになると、これがまた天気のいい日はずっとガーデンに座って眺めていないと損な気がしてくる。せっかくの花たちの競演をよくよく見てあげねば申し訳ない気にもなるからだ。
すると、今の出掛け意欲にちょっと蔭りが射してきたりして、庭いじりとキャンプ熱のあいだですったもんだしたりするのだろうか。
まあ、どちらにしても自然を相手に、春のまっ盛りを謳歌、堪能できる幸せはかけがえのないものだ。
庭いじりに春キャンプ、車中泊の旅にD.I.Y と、すべてこれだけに時間をかけられれば本望なのだが、まだまだ毎日の大半を労務に費やさねばならない宿命からはなかなか逃れられないのが現実である。