そう言えば考えてみると、今年は一度も八ヶ岳方面へと出掛けていないことに気がついた。
厳冬キャンプをかわきりに、ずっと湖畔キャンプか渓流キャンプ、それにランチ主体のデイキャンプがターゲットで、例年、雪のある頃から、春、そして初夏と、なにかと八ヶ岳周辺エリアへ足を伸ばすことが定番だったのが、今年はまったくの皆無だった。
そこで雨上がりの晴天の日、久しぶりに初夏の八ヶ岳を味わいに日帰りで出掛けることにした。
コースはこれもいつものように、富士川スマートまで高速で行って、そこから富士川沿いの“身延道”をひたすら北上して行くのんびり風景探勝コース。
鰍沢から増穂、白根・・・、と南アルプスの裾野を横切り、まずは甲州街道に合流したところで、武川で左折して白州・横手のいつものお気に入りの田園風景を見に行ってみることにした。
以前
この記事でも紹介したことのある場だ。
ここは不思議と他の場とは異なり、まったく飛び抜けて素晴らしく開放的だ。“南ア”の山並みのうちに甲斐駒ケ岳を望みながら、広々した棚田の中にチムニーのあるログハウスが見える。
この真っ直ぐ“甲斐駒”に伸びる道と、その先の「TARO」の赤い屋根のログが印象的なここがとても好きだ。農道脇に車を停めてしばらく辺りをぶらぶらする。
田圃の畦や道端の草むらがまた実に美しい。さすがに南アルプス、用水路としての小川の流れも随分と水量が多い。清らかな水が勢いよく流れ、その水音とこの清々しい緑一色の景色がとても心地いい。

ワンコも狭いキャリーから開放されて、緑いっぱいの田園風景の中をお散歩だ。アスファルトの道より、草むらの道の方が好きで、花のある根本あたりに鼻を突っ込んでもぞもぞするのがお気に入りだ。
ツレは犬を連れていればあの家に近づいて行っても大丈夫だと、チムニーの家をすぐ近くまで探索に行った。犬がいないと怪しげな人になる。
それにしても、なぜこの家がある風景が魅力的に思うのだろうか?

別段特別な形をしているわけでもなく、かなりオーソドックなログのスタイルなのに・・・。
やはり屋根の形に四角い煙突、それにまわりの樹木、さらにバックの青い山なみ。おそらくこれがどこか記憶の底にあるものと共鳴するのだろう。
それはおそらく過去生記憶によるものではないだろうか?
中学生の頃見た本の表紙にも同じような写真がある、それがずっと忘れられない。自分にとってのこの上ない至福の世界の象徴のようになっている。

なので、ここに来ると本当に幸福な気持ちになる。
こういうところでひっそりと静かに暮らしていたい・・・、とそう思うのだ。
何ものにもわずらわされることなく、好きなものづくりに没頭し、平和で愛の溢れる暮らしを送る。――まあ、それだけでいいと思う。
そういう満ち足りた世界を、ここに来るとあらためて意識することになる。
案外、少年時代に夢想していたような暮らしのイメージは、自分のうちなる理想世界の原型のような気がする。
いつでもどこかでそういう世界を求めて歩いているのかもしれない。
つづく
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