ずうっと居座っている梅雨前線は、わずかな期待をもものともせず、まったく動かず雨の休日が確定していた。
家の外は濡れそぼった緑が茂り、その向こうは霧に煙っている。
予報を見ても、雨が止む間は少しあっても、また午後からは小雨マークが消えることはない。
いっそのことこんな時節には、晴れ間を乞い願っているより、この梅雨空の自然の姿自体を撮りに行くべきと思った。雨に時雨れる山並や、増水しかけた川、山霧にむせぶ深い森など、雨景色そのものを画像におさめようではないかと考えを変えたのだ。
そこで、「深山幽谷・・・」、そんな地へ入り込んでみたいと思った。
深い森、深い谷、緑蒼い川、森林地帯の奥深く雨の景色を追って行こうと、以前紅葉の頃行ったことのある、南アルプスからの山水が流れる早川の上流へと向かうことにした。
ルートはお馴染みの富士川スマートから富士川に沿って北上し身延まで行き、そこから早川を遡り、行き着く先は南アルプスの南側の玄関口、奈良田まで。
早川は急峻な地を貫くだけ急流が多く、山を削るように砂利が川一帯に堆積する荒々しい感じの川景を見せる河川だ。
山域の奥深く入り込むごとに、風景の様相が厳しさを増して来る。霧雨だった雨も滴を飛ばすほどになって来る。
川面に落ちた雨粒は、白々と煙ったように瀬から上空へ立ち昇って行く。
雨の景色を撮るというのはそう生易しくない。次第に驟雨に変わって来る頃には、傘をさしながらなど無理になり、ツレとワンコが待つ車の中へと避難せざるをえなくなる。
空が薄暗くなり、雨脚がまた増すと、もう、帰路に着きたいという衝動にかられるものだ。山深い世界で雨に遭うのは、どう耐えていても自ずとある畏れのような感情と共に、動物の帰巣性とでもいうのだろうか、安心できる家に帰りたくなる不思議な心理状態になるものだ。
なんとかそれでも幽谷を思わせる画像が撮れたと思い、山霧に覆われはじめた暗くなった上流から来た道を下りはじめるのだ。
人里まで下りてくれば、ほっと安心し、雨があがりはじめた公園の東屋でコーヒーを沸かす・・・。
まあこれで、雨の日は出掛けず仕舞いという今までの慣例は少し崩せたかもしれない。雨の日でも撮るべき風景はあるということだ。
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