今週も西伊豆へ・・・。
毎週のように西伊豆へ通っているかのようになっているのは、作ろうとしている動画作品のカットがまだ足りないと思うので、その撮影目的で行く必要があるからです。
プロの映像クリエーターの製作したMV(ミュージックビデオ)をお手本にして、自分も似たようなものを作ってみたいという欲求から、それ用に映像のカットをいくつも撮りためているのですが、どうも自分が撮るものはマンネリ化していて、それ以外の今までの自分の目線では撮らないようなイメージのものも、カット割りの中に散りばめる必要があると、逃したものを見つけに行くのです。
撮ったものを帰宅してPCの大画面でプレビューしてみると、やはり自分にはお馴染みのアングルものしかなく、これでは駄目だとまた撮り直しを考えるわけです。
西伊豆の各所の現場では、目を皿にして新たなイメージのものを探して切り取ろうとあくせくしているのにもかかわらず、結果は大して変わり栄えのないものばかりが並びます。
やはりプロフェッショナルの視点は違うし、撮り方も、編集の組み合わせも表現になっていて、何度見直しても感銘に値するものです。
そこからまた、自分の既成の視野を更新させようと、カメラを向けるものを新たに発見しようとするわけです。
こうでもしないと、長年慣れてしまった自分流という流儀はなかなか新たな展開にはならないもので、よく画家が名作を模写して勉強するが如く、映像を分析してスキルアップしようとしているのかもしれません。
そうすることに、不思議と西伊豆の見慣れた風景にも、新たな視線が加わるようで、もっと多用な世界が垣間見えて来る気がします。
要するに、見慣れたものと思っていても、そこに自分の知覚の拡張や展開があると、また別の世界が開けて来て、それが見るもの、感じるものの領域を拡大しているということですね。
この日の海は、強風に波頭が白く輝き、うねりと共に生き生きと息づいているようでした。
秋特有の空気の限りない清澄さから、コントラストの激しい、実にメリハリのある風景が広がっています。
いつも見逃している漁船の姿が、妙に形象の面白さから印象的に見えたものです。
船っていうものもいい形で出来ているものです。
冷たい風に吹かれながらも、波面の光の照り返しを撮り続けます。
美しい世界に引き込まれながら・・・。