【NV350キャラバン】 キャンピングカーへの道[10] 運転席オーバーヘッドとドアパネルの加工取付

内装の壁という壁が、レッドパインの羽目板にどんどん覆われて来るにしたがい、車内に居るとその独特の木の香りと、木肌のあたたかみ、それに防音による静寂感が増して、さらに快適になって来ます。
外は折からの冷たい北風が吹き荒れているのに、キャラバンの車内は暖かでシーンと静まった別世界が展開しています。
やはりつくづく木っていいなあと思います。

さて、今回はまず運転席のウインドガラスの真上の、オーバーヘッド部分のカバー作りから始めました。



このウインドガラスのすぐ上の、ルームミラーやサンバイザーが取り付けられている出っ張りの箇所を、羽目板で覆う加工をしました。
まずは、配線コード類もあるので、少し鉄板から浮かして取り付ける必要があります。
そこで、木片でビス止めを兼ねた土台を取り付けておきました。
採寸をして、断面が「コの字」型のカバーを作成し、ビスで取り付けることに。



こんな形状のものを作り、何度も実際にあてがって微調整します。
ここは強度は問題ではないので、出来るだけ軽くして、取れたりしないよう強力に固定します。

一度取り付けてみたものの、運転席からの視界の上部がこのオーバーヘッドでやや隠れてしまうので、もう一度角を削ったり、サンバイザーの取り付け位置を変えたりして修正しました。

土台にした木片だけへの固定では心もとないので、さらに長いタッピングビスで鉄板に貫通させて、完全固定しておきました。
純正の小さく暗い室内灯は外して、明るいLEDライトにしました。
これで暗くなっても地図がよく見えるようになりました。
そして、サンバイザーも工夫して板に固定しました。

続いて、今度はスライドドアのパネルの羽目板化をします。
純正のペラペラのカバーパネルを型紙にして、予めボンドで１枚板にしておいた羽目板をカットしていきます。
このとき、パネルの板厚が厚くなった分、出入口の床板のエッジカバーに当たってしまう箇所を切り抜いておくことが必要です。



丸ノコとジグソーでこんな具合にカットしました。
ただ、実際にドアに合わせてみると、微妙に合わない箇所が出て来て、それを再調整します。



フィッティングが終わって仕上げにワトコオイルで塗装しました。
無垢の白木もいいのですが、やはりオイルフィニッシュしておいた方が無難です。



バックドアの２枚のパネルも同時に塗っておきます。
上下の下側のパネルには、ドアのオープナーがあるので、その部分を繰り抜き、さらに跳ね上げた時に使う灯りとしてのLEDライトも取り付けます。



ドアパネルでのワトコオイルでの塗装を始めたついでに、天井や壁も塗って行くことにしました。
まずは、運転席とリアクーラーボックス。
無垢の板のときとは趣が変わり、ぐっと渋くなってきました。
ワトコオイルは、あまり濃くならない色合いにしたいと思い、“ミディアム・ウォルナット”にしました。



一度塗り始めるとなかなか止まりません。
結局、天井全部やってしまいました。
ああ、首が痛いし、全身が筋肉痛です。
それにしても、ワトコオイルの匂いが車内に充満しています。
着ていた作業着にも匂いが…。



一段落ついて、ワトコオイルの臭が充満した車内で音楽を鳴らして聴き入ってしまいます。
ここまで出来た作業工程を振り返って、自分だけの満足感に浸ります。
まあ、細かい加工の下手な素人味が気にもなるのですが…、致し方ありません。



塗装後の運転席でライトを照らしてみます。
これなら、車に居ながらにしてログハウスの自宅に居る感と同じ感覚になります。
ちなみに、天井の頭の上には、ちょっとした物入れの棚が設けてあります。ここに地図帳やら観光ガイドの雑誌やらが乗るはずです。



スライドドアのパネルも取り付け完了です。
内側には、断熱シートとウレタンチップも入れてあるので、かなりの防音断熱になります。
重さも加わって、開け閉めでの重量感が増したようです。



リアクーラーボックスに取り付けたカロッツェリアの16センチスピーカー、鳴らす毎にいい感じの音になって来つつあるようです。
壁としてまだ施工が残るのは、バックドア後方の左サイドです。
トイレとダイネットを設置するエリアの壁面ですが、窓の縁の処理などをまだ考え中です。


-つづく-