猛暑だから考える、車内の冷却法。

これだけ真夏日が続く今だからこそ、キャンピングカーの車内を如何に冷やすかを思考します。
もちろん、走行中はリアクーラー装備なので、かなりの冷却能力があるので問題ないのですが、停車中、つまり、エンジンを切った後の冷房をどうするかが大問題の今日この頃なのであります。
一番いいのは、暑い日は乗らない、出掛けない、なのですが、せっかくの「夏」、自作キャンピングカーをいつも停めておくだけで乗らない、というのもどうかと、２年前にそうかと思い先駆けて購入していたポータブルクーラーの登場とあいなりました。



で、買って２年が経ってしまったこの「EcoFlow Wave」。すでに新型「WAVE 2」が出てしまって旧型となってしまっていますが、未だろくに使っていない旧型でも、何とか実用できないかと、設置位置を考え、リアのスライドウインドに給排気のダクトパネルを作って、思考錯誤の実験を繰り返しました。



我がキャラバンのリアのスライドウインドには、後付けの雨避けカバーが取り付けてあります。なので、その影に片方のダクトは隠れるので、まあ、目立たなくできるのが利点です。
ダクトそのままというのも見栄えが悪いので、一応、「自然換気用ステンレス製 丸型ガラリ」というものを取り付けました。ですが、口径の大きい吸気の方はダクトカバーの面積には入りきれず断念。
口径の小さい排気の方のみ取り付けることに。結果的には、吸気用の方は雨避けカバーで見えないのでこれでOKでした。



それで車内はどうなっているかというと、こんな風にキッチンの上にスポットクーラー本体を乗せて、ダクト３本を取り回すという具合になっています。
ちなみに、そのためカセットガスコンロは取り外さざるをえなく、クーラー起動時は調理は出来ないということになります。
上部にある白いダクトは冷気が出る管で、これをどの方向に向けるかで冷やされる場所が変えられます。



ダクトパネルは、当初、黒のプラダンを２枚合わせにして作りましたが、強度がなくダクトを支えるのに不安があるので、11ミリの構造用合板で作り直し、それを艶消し黒のスプレーで塗装しました。
模りや穴あけ、ガラリとダクトの接合など、簡単な作業のようですがこれに結局３日も費やしました。



キッチンの調理台の上はこんな様子になっています。
スライドウインドが小さいのに、ダクトがこんなに太いのでかなり無理なレイアウトになります。
もうひとつのフロントのスライドウインドもあるのですが、そこはベッドの横になり、ダクトパネルの形も違うので併用はできません。それに、ドレンパイプが下方に通せないので、溜まった水の排水が出来ないということがあります。



キッチンの調理台の上を真横から見ると、こんな感じで、給排気のダクトが窓のパネルにつながり、ドレンホースはカセットレンジの設置穴から下に出して、ペットボトルに入るようにしています。



実際に設置状態で稼動してみると、室内が30℃を超す暑い状態からは、なかなか冷却能力が非力なので効果は相殺されますが、リアクーラーで充分室内が冷やされた状態ならば、それなりの意味もあるかもしれません。
ただ、消費電力がフル稼働時では700Ｗを超えるので、ポタ電の余力が心配になって来るので、せいぜい1.5時間ほどしか使えないようです。
まあ、思ったとおり、室内全体を冷やすのは夢のまた夢で、せいぜいワンコを室内で待たせる場合に、局部的に冷やしてケージの中のワンコを守る程度のことがせいぜいのようです。
また、設置したまま走行は出来ないので、丸ごと移動させる手間もあり、仮に前席コンソールボック上に置いて助手席側の窓から給排気させる方法もありますが、それだとまたそれ様のダクトパネルを作る必要があります。
いずれにせよ、狭い室内、なかなか夏場だけポータブルクーラーを設置しておける場所はないものです。
ましてや、家庭用エアコンや車載用12ｖクーラーなど、このキャラバンの限られた空間には、もはや設置する余地はないので、夏場の車中泊の現実は、実に厳しいものがあります。