マックスファンの故障したコントローラーを別替えする。

自作キャンピングカーのベンチレーターとして使っているマックスファンが以前から不調で、稼働中、警告音と共にファンが停止してしまう状態が続いていました。
組み込んである電子回路の異常なのはわかっていましたが、どうにも対処の仕方がなく、起動時にファンの回転を最高にしたり、または下げたり、いろいろその時の状況でエラーが落ち着くことがあるため、それを何度も繰り返す無駄な手間がかかっていたのです。
調子よく動いていても、スピードをひとたび変えたりすると、ピーピー音が鳴って、またエラーになって停止したりします。まったく、困ったしろもので、このコントローラーの回路を別付けにして、何とか手動制御でいいので直したいと思っていました。

そこで12Ｖのスピードコントローラーをいろいろ探していたところ、なんと「temu」にちょうどいいものがあったので注文しました。



それがこれです。
他にもっとアンペアの小さいものもいくつもありますが、この60Aなら相当に許容量に余裕があるのでこれにしました。
おまけに回転を逆に出来る逆相スイッチも付いていて、しかも減衰量のモニターまで付属しているというすぐれものです。
これで￥1,700は安いというしかありません。
ただ意外に大きめな基盤なところが、マックスファンの枠の中に入るかどうかという疑念がありました。



接続は簡単で、電源の12Vの+と-、それにモーターの+と-だけです。
加工前に、ポタ電と車の電球でテストしてみましたが、ボリュームの効きはバッチリでした。
60A仕様だけにヒートシンクもあり、正回転、逆回転用のリレーもあるので、かなりの安心設計です。



それで、実際にマックスファンのカバーを外して、元の基盤を取り除き、電源とモーターのコードを確保しました。
で、新規基盤を詰め込もうとすると、案の定、大き過ぎて中には収まりません。
うーん、どうしたものか？試案の末、べつにマックスファン本体にスイッチ類を付けなければいけないわけでもなく、電源とモーター用コードだけ外に伸ばせばいいので、どこに設置してもいいことに気がつきました。
で、コードをずっと伸ばして、リアクーラーのオーバーヘッドの中を通し、自作のポータブル電源棚の上に置くことにしました。



これが問題の純正基盤です。マックファンのファンのまわりの角のスペースに組み込めるように、基盤自体を三角形にしてあります。
これスピードコントロールはタッチセンスで段階的に増減し、逆回転時にはタイマーで時差を作ってモーターの停止までのタイミングをはかっています。
そしていらない機能として、温度センサーで設定温度以上になると自動回転するというのがあって、その設定温度さえ、何度なのかもモニター出来ず、風が出るだけなので、設定温度以下になるのも外気温次第というおそまつな機能です。



これが自作のコントローラーです。基盤を剥き出しというわけにもいかず、スイッチとモニターとボリュームをパネルから出して、まわりを箱で囲みました。
実際は、底板とパネルのみ木の板を使い、まわりはプラダンの余りで作ってあります。パネルの穴あけには手間取りました。丸型はドリルで穴をあけるだけですが、四角く繰り抜くのは小さ過ぎてヤスリで手作業するしかありません。
木のパネルにはレザー補修用の幅広テープを張り、角はアセテートテープで止めただけです。底には両面テープを貼って動かないようにしてあります。



どうでしょう、見かけはそれなりの機材に見えますかね。
ほとんど見えない場所なので、そうこだわる必要もないのですが…。
ちなみに右隣の機材は、リアエアコン用の温度コントローラーです。これも自分で取り付けて、温度調節の出来ないリアクーラーの温度管理を可能にしています。



マックスファンのカバーを戻して完成です。
もう、本体のスイッチをいじる必要はなくなり、向こうに見えるコントローラーで、起動も回転向きもスピードも手動で出きて、もうまったくエラーのあのピーピー音を聞くことは一切なくなりました。
スピード調整はボリューム式なのでワンタッチです。以前のようにプラス・マイナスを数回押して変える手間はありません。
また、ボリュームの一番左がスイッチ化されていて、さらに、回転向きスイッチの中央位置でもオフに出来ます。
起動時や回転向きを変えるとカチッとリレー音がします。これは接点の磨耗がないことで安心感があり、また、このリレーの音がしているのにファンが回らないときのモーターの異常も発見しやすくなります。

どうでしょう、たった￥1,700の改造費でこのクオリティ。
けっこう使える機能の基盤がネット上で激安で販売されていて、しかもそれを中国から取り寄せ出来るという、便利な時代になったものですね。